おれが、おまえを、可愛くしてやる。
「はあ。可愛い感じにしてるけど結構築年数深いアパートだよなここ」

「うんそうなの」と荷物整理をするおまえ。「洋室のほうが借り手があるんじゃない? ……ってわけで、強引に、畳のうえにカーペット敷いてる作りになってるんだけど。夏は蒸すし、ちょっと……ダニがね……。

 っていうのもあって。来月には取り壊して建て直すって決まってんの。借りるところ探さなきゃって内心で……焦ってたんだよね……」

「じゃあ、ちょうどいいじゃないか」と部屋を見回すおれ。なかなか年季が入った天井だ。「うち、1LDKだけど、このくらいの荷物なら入れる余裕ありそうだな。……まあ、狭けりゃ、ふたりで部屋、探すのもいいかもしれないな」

「……蓮二とわたしが、同棲……ですか」

「ロマンティックな表現に頼るならそうなるな」とおれは腕組みをし、目くばせをする。「同棲、ってなんか、えっちな響きがあるよな。……したいときにいつでもし放題、的な……」

 手早く下着を詰め込むおまえは、おれを見てちょっと笑った。「……昨日みたいなことをするのは休前日だけにしておいてくださいね」
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