おれが、おまえを、可愛くしてやる。
「うん。ごめん」蓮二は座ってわたしを抱きしめると、「次からは気を付けるよ。ちょっと今回は、早めに打ち明けておかないと、……状況が状況なもんでね。

 ――さ。ご飯にしようか。今夜はお好み焼きだよ」

 笑ってあなたはわたしの髪を撫でるのだが――わたしは、あなたに言えない秘密をひとつ、抱えてしまった。――こんな自分に嫌気がさす。今更の発言。今更の、加藤くんの熱情に対し――

 揺れてしまう自分がいるということを。

 *
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