偶然の再会から外交官の溺愛が止まりません
 ぱくっと食べた春花ははじけそうな笑顔を見せた。
「おいしー!」
「よかったな。ママにありがとうしような」
「ママ、ありがとう。これおいしい、だいすき」

「よかったわ」
 東條には同じ材料でハムチーズトーストを作って、皿に載せて渡す。
「ありがとう」

 受け取る時のお礼と笑顔が嬉しい。おいしく食べてくれたらいいなと心から思う。
「本当だおいしいな」
 幸せに満ちた朝だった。
 これからもこんな朝を重ねていくのだろう。

 静かな時間はほんの一瞬だった。
 食事を終えた春花は今度、歯磨きをして幼稚園へ行く準備をする。持ち物を点検したり、制服に着替えさせるのは依織の役目だ。

 その間に髪を整え、スーツに着替えた東條も玄関に向かう。
 今日は迎えの車があるので、春花を送ってから登庁することになっていた。

 玄関で依織は二人を送り出す。
「いってらっしゃい。春花、今日はお弁当の日だから、これね」
 春花にランチボックス用の手提げを渡す。

「わーい、すごくたのしみ! ママ、ありがとう!」
 東條にも渡した。
「依織、ありがとう」
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