未完の恋、指先で溶かして
「この間話したスキンケア用品の事なんですけど」
俺の異常な反応など意に介さず、佐野は淡々と本題に入った。
そうだった、こいつはこういう奴だ。
まともに気まずいなんて思うだけ無駄だった。
俺は内心で苦笑しながら「はいよ」と応じ、佐野の話に耳を傾ける。
佐野は手元のタブレットを操り、資料を提示しながら説明を続けた。
伏せられた目に、影を落とす長い睫毛。確かに、同性の俺から見ても綺麗な顔をしていると認めざるを得ない。
だが、こんな無愛想の極みみたいな男が、なぜあんなにモテる。
真広といい、森山といい、結局、男は顔なわけ?
そんな妬みと僻みを全開にし、視線を注いでいると、睨み返された。
「聞いてますか、佐久間さん」
「綺麗な顔してるなって思ってさ」
「何ですか、気持ち悪い」
「後輩に気持ち悪いとか言われたことねぇけど」
そんなやり取りで毒気を抜かれ、俺はようやく自分のタブレットを操作して該当の資料を開いた。
いいなと思った女性には、いつも別の想い人がいる。両想いからの交際なんて奇跡、俺の人生には一度も起きたことがない。
俺の異常な反応など意に介さず、佐野は淡々と本題に入った。
そうだった、こいつはこういう奴だ。
まともに気まずいなんて思うだけ無駄だった。
俺は内心で苦笑しながら「はいよ」と応じ、佐野の話に耳を傾ける。
佐野は手元のタブレットを操り、資料を提示しながら説明を続けた。
伏せられた目に、影を落とす長い睫毛。確かに、同性の俺から見ても綺麗な顔をしていると認めざるを得ない。
だが、こんな無愛想の極みみたいな男が、なぜあんなにモテる。
真広といい、森山といい、結局、男は顔なわけ?
そんな妬みと僻みを全開にし、視線を注いでいると、睨み返された。
「聞いてますか、佐久間さん」
「綺麗な顔してるなって思ってさ」
「何ですか、気持ち悪い」
「後輩に気持ち悪いとか言われたことねぇけど」
そんなやり取りで毒気を抜かれ、俺はようやく自分のタブレットを操作して該当の資料を開いた。
いいなと思った女性には、いつも別の想い人がいる。両想いからの交際なんて奇跡、俺の人生には一度も起きたことがない。