未完の恋、指先で溶かして
それから週末、金曜日。森山との約束の日が来た。
正面玄関で彼女を待っていると、森山が姿を現した。俺を見つけるなり、ぱっと笑顔を浮かべて駆け寄ってくる。
「お待たせしました」
「お疲れさま」
自然と隣に並ぶと、森山が弾んだ声で「どこへ行くんですか?」と問いかけてきた。行き先は決めてあるが、あえてまだ彼女には伝えていない。
「着いてきて」
彼女の歩幅に合わせ、ゆっくりと歩き出す。
以前、佐野も交えた飲み会に向かったときは、佐野と俺の後を、彼女は息を切らしながら必死に追いかけていた。それを思い出して、今回は疲れさせない程度の足取りを心がける。
隣を歩く森山の様子を窺うと、どうやら今の速度が心地よいようだった。
「大分慣れてきたでしょ。俺も森山の隣を歩くの」
「合わせてもらって、ありがとうございます」
「いいえ」
そんな穏やかな会話を交わしながら、ゆっくりと目的地へ向かった。
正面玄関で彼女を待っていると、森山が姿を現した。俺を見つけるなり、ぱっと笑顔を浮かべて駆け寄ってくる。
「お待たせしました」
「お疲れさま」
自然と隣に並ぶと、森山が弾んだ声で「どこへ行くんですか?」と問いかけてきた。行き先は決めてあるが、あえてまだ彼女には伝えていない。
「着いてきて」
彼女の歩幅に合わせ、ゆっくりと歩き出す。
以前、佐野も交えた飲み会に向かったときは、佐野と俺の後を、彼女は息を切らしながら必死に追いかけていた。それを思い出して、今回は疲れさせない程度の足取りを心がける。
隣を歩く森山の様子を窺うと、どうやら今の速度が心地よいようだった。
「大分慣れてきたでしょ。俺も森山の隣を歩くの」
「合わせてもらって、ありがとうございます」
「いいえ」
そんな穏やかな会話を交わしながら、ゆっくりと目的地へ向かった。