未完の恋、指先で溶かして
次の週明け。いつも通りに出勤はしたものの、どうにも身体が重く、気だるさが抜けなかった。
変わり映えのしない日常のはずなのに、感情に波があるのは、どうにもならないものか、とデスクで小さく溜息を吐いた。
そんな時、「あの、佐久間さん……」と声を掛けられた。
顔を上げると、そこには気まずそうな表情を浮かべた森山が立っていた。
いつもなら、彼女の顔を見るだけでいくらか元気が出たものだが、今は不思議とそんな気分にはならなかった。
俺は表向きの笑みを貼り付け、「森山。どうかした?」と問いかける。
「あの、先週は本当にすみませんでした!ごちそうにまでなったのに」
「気にしないで。よかったね、佐野が迎えに来てくれて」
「私、呼んでないはずなんですけど…」
「うん、俺が呼んだから」
「ええ?」
記憶が完全に欠落しているらしい彼女の驚きようが可笑しくて、軽く笑いを零した。
あの後、少しは進展があったのかもしれない。
そう思うと、全く胸が痛まないわけではないけれど、以前のような抉られるようなダメージはなかった。
「嬉しかった?佐野が来てくれて」
「………嬉しかったです」
「話せた?」
「それが…、まだ…」
「まだ…?」
思わず問い返してしまった。どうすればあの状況から何も話せていないなんて状況になるのか、俺には到底理解ができなかった。
変わり映えのしない日常のはずなのに、感情に波があるのは、どうにもならないものか、とデスクで小さく溜息を吐いた。
そんな時、「あの、佐久間さん……」と声を掛けられた。
顔を上げると、そこには気まずそうな表情を浮かべた森山が立っていた。
いつもなら、彼女の顔を見るだけでいくらか元気が出たものだが、今は不思議とそんな気分にはならなかった。
俺は表向きの笑みを貼り付け、「森山。どうかした?」と問いかける。
「あの、先週は本当にすみませんでした!ごちそうにまでなったのに」
「気にしないで。よかったね、佐野が迎えに来てくれて」
「私、呼んでないはずなんですけど…」
「うん、俺が呼んだから」
「ええ?」
記憶が完全に欠落しているらしい彼女の驚きようが可笑しくて、軽く笑いを零した。
あの後、少しは進展があったのかもしれない。
そう思うと、全く胸が痛まないわけではないけれど、以前のような抉られるようなダメージはなかった。
「嬉しかった?佐野が来てくれて」
「………嬉しかったです」
「話せた?」
「それが…、まだ…」
「まだ…?」
思わず問い返してしまった。どうすればあの状況から何も話せていないなんて状況になるのか、俺には到底理解ができなかった。