再召喚され全てを失った元聖女は、麗しの騎士団長様の溺愛で絶望から立ち上がる。
王都散策
翌日。
私はセイロン様とミレアとアレン君と一緒に馬車に乗り込み、王都の街へと出発した。
といっても距離はそこまで遠くなく、小一時間ほどで到着して馬車を降りる。
すると、目の前に広がるのはレンガ造りのレトロな街並みだった。
昔テレビで見た、イタリアみたいなヨーロッパのような。どこか懐かしさを感じるような、素敵な街並み。
その建物たちの前では様々な露店がたっており、街行く人に声をかけながら物を売っている。
右を見ても左を見ても活気づいていて、とても楽しそうでワクワクした。
空が青い。風が気持ちいい。
「……素敵な街並みね。なんだか、心が洗われるみたい」
「そう言っていただけて何よりです。さ、あちらの露店から見ていきましょう」
セイロン様に促され、アレン君と手を繋ぎながら近くにある露店に向かう。
「いらっしゃい! おや、貴族様でしたか。これはとんだ失礼を」
「いえ、お気になさらず。こちらはなんのお店ですか? おいしそうな香りがしていますが」
「ここはパイの店ですよ。甘いものから塩っ気のあるものまで、たくさん販売してますから気になるものがあればぜひ!」
「パイなんですね、おいしそう!」
日本にもあるような、ミートパイのようなものやジャムがたっぷり乗ったものまで様々。さっきまで買い物は別に、と思っていたけれど、実際に見てみるとなんだかお腹が空いてきたような気がする。
アレン君が隣で目をキラキラさせながら見ていて、
「アレン君、一つ買ってみようか」
と言うと、嬉しそうに
「本当ですか! 食べたいです!」
とぱあっと笑顔になるから、可愛くて私も笑う。
「アレン君、どれがいい?」
「こ、これがいいです! このキラキラしたやつ!」
指差したのは、ツヤツヤのジャムがたっぷりのったパイ。
「ふふ、じゃあこれにしようか。おじさん、一つお願いします」
「ありがとうございます!」
支払いはセイロン様の言う通り、ネックレスの紋様を見せると
「これはっ! ……殿下のお連れ様でしたか!」
驚いたように叫んでそのまま一つどころかたくさんのパイを包んでくれた。
「あの、頼んだのは一つですが……」
「いえ! うちのような店、殿下のお連れ様からお金をいただくわけにはまいりません! どうかこのままお持ちください」
「そんな……」
「我々は殿下のお連れ様にお召し上がりいただけるだけでこの上なき幸せです。我々の気持ちだと思って、どうか」
店のおじさんは興奮したようにそう言うものだから、ロード様の影響力の大きさを思い知る。
私はセイロン様とミレアとアレン君と一緒に馬車に乗り込み、王都の街へと出発した。
といっても距離はそこまで遠くなく、小一時間ほどで到着して馬車を降りる。
すると、目の前に広がるのはレンガ造りのレトロな街並みだった。
昔テレビで見た、イタリアみたいなヨーロッパのような。どこか懐かしさを感じるような、素敵な街並み。
その建物たちの前では様々な露店がたっており、街行く人に声をかけながら物を売っている。
右を見ても左を見ても活気づいていて、とても楽しそうでワクワクした。
空が青い。風が気持ちいい。
「……素敵な街並みね。なんだか、心が洗われるみたい」
「そう言っていただけて何よりです。さ、あちらの露店から見ていきましょう」
セイロン様に促され、アレン君と手を繋ぎながら近くにある露店に向かう。
「いらっしゃい! おや、貴族様でしたか。これはとんだ失礼を」
「いえ、お気になさらず。こちらはなんのお店ですか? おいしそうな香りがしていますが」
「ここはパイの店ですよ。甘いものから塩っ気のあるものまで、たくさん販売してますから気になるものがあればぜひ!」
「パイなんですね、おいしそう!」
日本にもあるような、ミートパイのようなものやジャムがたっぷり乗ったものまで様々。さっきまで買い物は別に、と思っていたけれど、実際に見てみるとなんだかお腹が空いてきたような気がする。
アレン君が隣で目をキラキラさせながら見ていて、
「アレン君、一つ買ってみようか」
と言うと、嬉しそうに
「本当ですか! 食べたいです!」
とぱあっと笑顔になるから、可愛くて私も笑う。
「アレン君、どれがいい?」
「こ、これがいいです! このキラキラしたやつ!」
指差したのは、ツヤツヤのジャムがたっぷりのったパイ。
「ふふ、じゃあこれにしようか。おじさん、一つお願いします」
「ありがとうございます!」
支払いはセイロン様の言う通り、ネックレスの紋様を見せると
「これはっ! ……殿下のお連れ様でしたか!」
驚いたように叫んでそのまま一つどころかたくさんのパイを包んでくれた。
「あの、頼んだのは一つですが……」
「いえ! うちのような店、殿下のお連れ様からお金をいただくわけにはまいりません! どうかこのままお持ちください」
「そんな……」
「我々は殿下のお連れ様にお召し上がりいただけるだけでこの上なき幸せです。我々の気持ちだと思って、どうか」
店のおじさんは興奮したようにそう言うものだから、ロード様の影響力の大きさを思い知る。