再召喚され全てを失った元聖女は、麗しの騎士団長様の溺愛で絶望から立ち上がる。
「セーラ!」
「セーラ様!? ご無事ですか!?」
しかし二人の声に答えたくても攻撃が飛んでくるからそんな余裕は無い。
「何度も言っているだろう! この結界は私にしか破れない! ここまで逃げてきて、一体どうするつもりだ!」
カイエン様の怒号と、攻撃による轟音が外まで響いているらしく。
向こうで二人が何度も結界を壊そうとしているのが目に入った。
「ロード様! セイロン様! 離れて!」
そう叫べば、
「何を言っている!?」
「セーラ様!?」
困惑したような二人の声が聞こえて、目の前のカイエン様も
「この期に及んでまだどうにかできると思っているんですか?」
と、わざと私の周りに攻撃をして周りの魔石を砕いていく。
「言ったでしょう! こんなことをしても無駄だと! いくら内側から攻撃したところで意味が無いと!」
「意味はあります!」
「……」
「意味は、あります」
勝算は、ない。上手くいくかどうかも、何もわからない。だけど、足掻くと決めた。諦めないと決めた。
「この結界は! 瘴気でできているのでしょう!? だったら、私が浄化すれば良いだけのこと!」
「はっ……ハリスの瘴気を全く浄化できなかった出来損ないのくせに、この結界を浄化するだと?」
「はい。できます」
それは、自分への暗示でもあった。
できる。絶対にできる。私なら、できるから。
「……そこまで言うなら、やってみるといい」
「……攻撃しないんですか? 今なら私を殺せますよ?」
最後にもう一度煽ると、外からロード様が
「セーラ! やめろ!」
と叫んでいるのが聞こえる。
「……殺さないんですか?」
ロード様の声を無視してもう一度カイエン様に聞くと、うっすらと口角を上げて微笑んだ。
「……あなたのその根拠の無い自信に免じて、見届けてあげましょう」
「……また気が変わったんですか?」
「どうするつもりなのかを見てみたくなったもので」
その声は、さっきまでとは違う、今まで見てきたカイエン様の声で。
「……良かった。私の知ってる、優しいカイエン様はまだいたんですね」
そう笑えば、カイエン様は目を見開いて苦痛に満ちた表情を浮かべる。そして。
「……あなたは、どこまで私を惨めにするんだ……」
そう呟いたかと思うと、天井に向かって炎と風を合わせた攻撃魔法を放った。
それは、今までとは比にならないくらい強い魔法で。天井の魔石がものすごい勢いで崩れる。そして、洞窟自体が地震のように揺れた。
「なっ……!?」
「ほら、早く浄化してみればいい。できるのでしょう? 早くしないと、洞窟が崩れてあなたも私も死にますよ」
「なんでっ……」
どうして、自分から洞窟を崩すような真似を……!
「内側からは壊れないんじゃなかったの!?」
「入り口は別に決まっている。これくらいでは結界は壊れないし、出入り口はここしかない。今ここを埋めてしまえば、もうあなたが脱出するのは不可能です」
カイエン様の目には、諦めが浮かんでいた。
「セーラ様!? ご無事ですか!?」
しかし二人の声に答えたくても攻撃が飛んでくるからそんな余裕は無い。
「何度も言っているだろう! この結界は私にしか破れない! ここまで逃げてきて、一体どうするつもりだ!」
カイエン様の怒号と、攻撃による轟音が外まで響いているらしく。
向こうで二人が何度も結界を壊そうとしているのが目に入った。
「ロード様! セイロン様! 離れて!」
そう叫べば、
「何を言っている!?」
「セーラ様!?」
困惑したような二人の声が聞こえて、目の前のカイエン様も
「この期に及んでまだどうにかできると思っているんですか?」
と、わざと私の周りに攻撃をして周りの魔石を砕いていく。
「言ったでしょう! こんなことをしても無駄だと! いくら内側から攻撃したところで意味が無いと!」
「意味はあります!」
「……」
「意味は、あります」
勝算は、ない。上手くいくかどうかも、何もわからない。だけど、足掻くと決めた。諦めないと決めた。
「この結界は! 瘴気でできているのでしょう!? だったら、私が浄化すれば良いだけのこと!」
「はっ……ハリスの瘴気を全く浄化できなかった出来損ないのくせに、この結界を浄化するだと?」
「はい。できます」
それは、自分への暗示でもあった。
できる。絶対にできる。私なら、できるから。
「……そこまで言うなら、やってみるといい」
「……攻撃しないんですか? 今なら私を殺せますよ?」
最後にもう一度煽ると、外からロード様が
「セーラ! やめろ!」
と叫んでいるのが聞こえる。
「……殺さないんですか?」
ロード様の声を無視してもう一度カイエン様に聞くと、うっすらと口角を上げて微笑んだ。
「……あなたのその根拠の無い自信に免じて、見届けてあげましょう」
「……また気が変わったんですか?」
「どうするつもりなのかを見てみたくなったもので」
その声は、さっきまでとは違う、今まで見てきたカイエン様の声で。
「……良かった。私の知ってる、優しいカイエン様はまだいたんですね」
そう笑えば、カイエン様は目を見開いて苦痛に満ちた表情を浮かべる。そして。
「……あなたは、どこまで私を惨めにするんだ……」
そう呟いたかと思うと、天井に向かって炎と風を合わせた攻撃魔法を放った。
それは、今までとは比にならないくらい強い魔法で。天井の魔石がものすごい勢いで崩れる。そして、洞窟自体が地震のように揺れた。
「なっ……!?」
「ほら、早く浄化してみればいい。できるのでしょう? 早くしないと、洞窟が崩れてあなたも私も死にますよ」
「なんでっ……」
どうして、自分から洞窟を崩すような真似を……!
「内側からは壊れないんじゃなかったの!?」
「入り口は別に決まっている。これくらいでは結界は壊れないし、出入り口はここしかない。今ここを埋めてしまえば、もうあなたが脱出するのは不可能です」
カイエン様の目には、諦めが浮かんでいた。