アンコールは君だけに ~孤高のピアニストと秘密の契約婚~
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スポンサー側の担当者と会ったのは、翌日のこと。
紬希は一人で、指定されたオフィスビルに向かった。Risonanza Japan、イタリアの高級ジュエリーブランドの日本法人だ。ビルの入り口には“共鳴”を意味するリゾナンツァのロゴがある。
受付で名前を告げると、すぐに会議室へ案内された。そこには四十代とおぼしき男性が待っていた。
「多賀宮……奥様ですか」
わずかに驚いた顔をしている。事前に連絡はしていたが、本当に来るとは思っていなかったのだろう。
「はい。突然お時間をいただいて申し訳ありません」
紬希は深く頭を下げた。