恋愛する気はなかったのに、年下の彼に甘やかされてます
よく笑うやつ
ーけいsideー

静まり返った、部屋。

さっきまであんなにうるさかったのに。

なんだよ、これ。

ソファに座る。

ふと、隣を見る。

……いねぇし。

ーーー

「今日はありがとね!」

「改札まで行くよ?」

「ううん、大丈夫。ここまでで、十分」

「……そか。こっちこそ、ありがとな」

「ふふ。楽しかった。それじゃ‥」

真奈が歩き出す。

その瞬間、

「待って!」

気づいたら、手を取り引き寄せていた。

人もたくさんいるってのに。

でも、

関係ねぇ。

「帰ったら、ちゃんと連絡して。いいね?」

抱きしめたまま、コイツに言う。

胸の中でコクっと頷く真奈。

やべぇ、

離したくねぇ。

「そろそろ、いかなくちゃ」

……だよな。

「おう。気をつけてな」

なんとか腕を緩め、離れた。

うまく笑えてるか?

「うん! またね!」

パァっと明るい笑顔。

なんだよ。

くそ。

ーーーかわいい。

「またな!」

でも、自然に

笑顔になってた。

……ほんと、調子狂うわ。

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