恋愛する気はなかったのに、年下の彼に甘やかされてます


「へぇ〜」

ニヤニヤしながら覗き込んでくる。

「珍し」

「何が」

「お前がそんな顔すんの」

………。

「……は?」

「完全にハマってんじゃん!」

「バカ言ってんな」

「いや、してる。完全に。俺にはわかる!」

「そんなんじゃ、ねぇ」

「はいはい。言ってろ、言ってろ」

……なんなんだよ。

「てかお前さ、その子にお前の仕事のこと言ってんの?」

「別に」

「は?」

「いや、なんも」

……言う必要、ねぇだろ。

「モテる男は違うねぇー。あんな車乗っといて。さすがの余裕だわ」

「あんなんただの足だろ」

「っくぅー!言ってみてえ!俺もいい暮らししてぇー!」

「お前も店長してるだろ」

「規模が違ぇわ!」

その後も適当に話を流す。

正直、

あんまり頭に入って来ない。

…何やってんだ、俺。

チラッと時計をみる。

ーーそろそろか。

もう終わってもいい時間だろ。

……帰れてんのか、あいつ。

いや。

ガキじゃねぇんだから。

「俺、いくわ。ごちそうさま」

「え!? もう!? 久しぶりなのに!?」

うるさ。

声がでけぇのよ、こいつは。

片手を上げて店を出た。
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