恋愛する気はなかったのに、年下の彼に甘やかされてます
「処分していいって言ったよな?」

「できなかった」

……。

「聞いたよ。マナブ君に」

あの、おしゃべり野郎。

「最近、いい人見つかったんだって?」

「……別に」

こいつ、こんな声高かったっけ。

最近ハスキー声聞いてたからな。

忘れてたわ。

真奈の爆笑してる声が浮かぶ。

「本気なんだね。そんな顔して」

……は?

「遅かったかぁー」

元カノはそう言って小さく笑う。

……。

「ねぇ」

「……」

「うち、来る?」

風が吹く。

甘い香水の匂い。

昔なら、

わからなかった。


……。


でも。

頭に浮かぶのは

赤いスカート。

爆笑。

"フォーーーーー!"

……。

それなのに。

夜になると、

別人みたいに

艶っぽく笑う。

煽るように見つめてきて。

簡単に、

俺を狂わせる。



「クックックックッ」

「な、なに?」

「いや。悪いけど…、無理だわ」

「え?」

「帰る。それ、まじでいらないから。じゃ」
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