恋愛する気はなかったのに、年下の彼に甘やかされてます


「え!?わざわざ買ってきてくれたの!?手土産!?」

「そだよ!食べよ?」

「ははは!手土産とかおばちゃ…、んっ、んっ、いや、なんでもない。ありがと。いただく」

おい。

ごまかせてねぇぞ。

今、確かにおばちゃんみたいって

言おうとしたろ。

私は無言のまま

満面の笑みを見せて

圧をかける。


「違う、違うって!ありがと真奈ちゃん」

何も言ってないのに伝わったようだ。

まるで子供をあやすみたいに

私の名前を呼ぶけいくんが

ちょっとズルくてかわいい。


「はい、どうぞー。お茶もあるからねー」


そう言ってどら焼きの袋を開けて

そっとけいくんに渡し、

お茶はドリンクホルダーにセットする。


「飲み物まで持参とか…クックックックッ。さすがだよ本当に」

「そでしょ?だてに長く生きてないでしょ?」

なんて冗談言ってみたり。

「ははは。本当にな。しかも生クリームじゃんこれ。うまっ」

ふふふ。
良かった。

「いただきまーす。んー!おいひー!クリーム甘すぎなくていいねこれ!ここの駅で売ってたんだよ?」

「あ、そうなの?知らんかったわ。駅いかないからな俺。あ、やべ、ティッシュねぇや」

「ふふふふ、ふはははは!」

「なになになになに!」

突然豪快に笑い出した私に

けいくんは目を大きく開ける。



「ありますよ。ティッシュ。なんならウェットティッシュもありますよ?」


どや。

またおばちゃんだって思ったろ?

私は金の斧?銀の斧?

みたいに両手に持って見せる。

けいくんはもう爆笑だ。
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