恋愛する気はなかったのに、年下の彼に甘やかされてます
そんなふざけたやりとりをしていれば

いつの間にか終電の時間が

迫ってきていた。


「そろそろか?」

けいくんも気づいたようだ。



でも。

帰りたくないかも。

でも…

このまま終わりそうな気もする。



ハグしたいって言ってたけど、

そんなそぶりもけいくんからは

感じられないし。



「そだね!」

楽しかったな。本当に。

……それだけで十分。


けいくんが静かに車を発進させる中、

頭の中でグルグルと今日を振り返る。


車内にかかる洋楽が耳に心地いい。

思わずくちづさむ。



ちょっと調子に乗って、

いきなり真奈節炸裂し過ぎちゃったかもなー



女扱いから友達扱いに変わったのかも。

男女の関係って、難しい。

……まぁ、いっか。

これが私だし。

そんな事を思いながら、

けいくんの静かな運転で、

シートに包まれる。



言葉はほとんどないのに、

不思議と気まずくない。



むしろ…落ち着く。

ふと、けいくんを見る。

……目が合う。

ニコっとしてみる。

けいくんも、同じように笑った。



それだけで少しだけ、

胸の奥があったかくなる。
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