親友の御曹司が溺愛彼氏になった一夜
大丈夫だよね。

今までだって、悠真は私の味方だったんだし。

「営業部の佐伯さん」

その瞬間、悠真がコーヒーを吹き出しそうになった。

「佐伯⁉なんで奴が美桜を⁉」

「そんなの分かんないよ。」

話したいとか、もっと私の事知りたいような様子だったけど。

「なにか?飲みに誘われたのか?」

「ううん。日曜日に映画観ようって」

「ガチなやつじゃないか。それ」

悠真は背中を見せると、缶コーヒーを握りつぶした。

「悠真?」

「よし。美桜、俺に任せておけ」

「何を?」

振り返った悠真は、小悪魔のような微笑みをたたえていた。

「俺も、日曜日一緒に行く」

「なんで!親友のデートについてくる馬鹿がどこにいるのよ!」

そう言うと悠真は、自分をピッと指差した。

「ここに」

私は口をあんぐりさせるしかなかった。
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