親友の御曹司が溺愛彼氏になった一夜
「分かんねえけど、おまえには負けたくない」

悠真はビールを置くと立ち上がった。

「トイレ行ってくる」

「ああ、うん」

悠真がトイレに行くと、佐伯さんと二人きりになった。

「ええっと……」

「そんな緊張しないでください」

佐伯さんは私にカクテルのお代わりを頼んだ。

「お酒、あまり飲めないんですか」

「あはは……いつも付き合い程度で」

「無理しないでください。じゃないと俺、」

佐伯さんはスッと私の顔を覗き込んだ。

「送りオオカミになるかもしれませんよ?」

「え?」

佐伯さんはチラッと、トイレの方を見た。

「最初は友達の心配してるのかなって思ってました」

「そ、そうですよ」

「でも、違いますよね」

そこにちょうど、トイレから出て来た悠真の姿が見えた。
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