親友の御曹司が溺愛彼氏になった一夜
「美桜、美桜……」

悠真が切なさそうに私の名前を呼ぶ。

「悠真ぁ……」

そして悠真が、シャツを脱ぐ。

そこには、鍛えられた細い肉体があった。

「すごい……」

「美桜の身体だって、綺麗だよ」

私の首元に、悠真の吐息がかかる。

「美桜、俺……美桜のこと、大切にするから……」

「うん……」

「誰よりも大切にする……」

そして私達は、深い夜に消えて行った。

一時間くらいして、目を覚ますとそこにはまだ寝息を立てている悠真がいた。

「悠真」

目が覚めないように、彼の耳元にそっと手を当てる。

「私達、一線超えちゃったね」

悠真は深い眠りについて、私の言葉など聞いていない。

「私、嬉しかったよ。悠真が私の事好きだって言ってくれて」

すると私の目から、一粒の涙が流れた。
< 29 / 59 >

この作品をシェア

pagetop