親友の御曹司が溺愛彼氏になった一夜
「俺との夜を思い出してるのか、可愛いな」

ドキンッとした。

「俺もあの時の気持ちよさそうな顔の美桜、思い出してるよ」

こいつ、わざと言っているの⁉

私は自分の冷静さを保つ為に、エンターボタンを必死に押した。

「……それで、どの案件のこと?」

「ああ、この案件。鹿角商社ね。これブラッシュアップして欲しい」

「どの部分?」

「もっと目玉になるような企画を入れて欲しいんだ」

一見、仕事の打ち合わせに見える私達の姿。

もう一線を越えているなんて、私達以外には分からない。

「あとさ、ここをもっと……」

悠真が近づいた時だった。

「二人、なんかあった?」

私は一瞬固まった。

梨花が私達を見ている。

「え?何で?」

「いや、いつにも増して神崎さんが、美桜に近いなと思って」
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