親友の御曹司が溺愛彼氏になった一夜
すると階段を降りて来る人がいた。

悠真は私の姿を自分の体を使って隠す。

でもその人は相手が悠真だと分かると、話しかけて来た。

「神崎。また新しい女ができたのか」

「ああ、そうだな」

「おまえもモテるな。でも本命には振り向いて貰えないって、可哀想だな」

ほ、本命⁉

この人、何を知っているの?

「俺から言おうか?本命の美桜ちゃんに」

「ああ……その時が来たら頼むわ」

するとその人は、私の肩を叩いた。

「あんたも可哀想だな。神崎に遊ばれるなんてな」

ドキドキする。

「もういいから行けよ」

「あいよ」

その人は非常口のドアを開けると、楽しそうに行ってしまった。

「はーあ。美桜だって分かんないで言ったな、あいつ」

私は静かに悠真を睨んだ。

「何だよ」

「何であの人、悠真の本命が私だって知ってるの?」
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