親友の御曹司が溺愛彼氏になった一夜
振り返った悠真と、ばっちり目が合ってしまった。

「……見てたのか」

「見えてしまったといいますか」

すると悠真は、私に近づき髪を撫でた。

「美桜が心配するようなことは、一切ないから」

そして去って行こうとする。

「でも……」

「告白されるのをいちいち気にしてたら、キリがないぞ」

うっ……と、一歩後ずさりする。

気にするなと言われても、気にする。

どれだけの人が、悠真の彼女になりたいんだろうか。

そして私は、悠真にちゃんと気持ちを伝えているんだろうか。

「ねえ、悠真」

私は悠真のジャケットの端をつまんだ。

悠真は、少しだけ振り返る。

「好き」

私は悠真の顔を見た。

「私、悠真の事好きだよ」

「知ってるけど」

その言い方が、分かっているようで分かっていない。
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