親友の御曹司が溺愛彼氏になった一夜
「ほら、白石さんは普段、神崎の案件が多いだろ。なかなか、お互い知り合えないって言うか」

「そうですね」

もしかして、悠真の案件ばかり受けているのは、自分の視野を狭くしていることなのかな。

「白石さんを見てると俺、癒されるんだよね」

「へ?」

思わずお弁当を落としそうになった。

私、佐伯さんにそんなふうに思われてるの?

「結構神崎の案件って、ハードなもの多いでしょ」

「……確かに」

「それを笑って、任せてって言う白石さん、すごいなぁって思って」

その時、優しくてふんわりした風が二人の間を通り抜けた。

「白石さん、今度」

「はい」

「俺とデートしませんか?」

胸の奥でトクントクンと音が鳴る。

「今度の日曜日、映画でも観ましょうよ」

「は、はい」

気づいたら、返事をしていた。
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