親友の御曹司が溺愛彼氏になった一夜
それから数日後のことだった。

社長がまたオフィスにやってきた。

「悠真、ちょっと来い」

「どうしました?」

かしこまって悠真が社長に近づくと、その隣には綺麗な女性が立っていた。

私達と同じくらいの年代の女性だ。

彼女は悠真を見ると、頭を少し下げた。

「初めまして。日野麻織です」

「初めまして、神崎悠真です」

釣られて挨拶をする悠真に、麻織さんはニコッと笑顔を見せた。

「綺麗な方だろう。日野建設のご令嬢だ」

「はあ。日野建設の……」

「おまえとゆっくり話したいそうだ。社長室に来い」

「今ですか?ちょっと手が離せない案件があって」

すると部長が慌てて悠真の元に駆け寄った。

「神崎君、その案件はこっちでやっておくから。どうぞ、社長室に」

「え?」

悠真は嫌な予感がしたのか、私の方を見る。


< 67 / 69 >

この作品をシェア

pagetop