親友の御曹司が溺愛彼氏になった一夜
「ええっと……」

かく言う私も、これがどういう状況なのか分からない。

とりあえず悠真の元に近づく。

「なに?どういうこと?」

「俺が聞きたいよ」

それを聞いた部長が、悠真に耳打ちする。

「本当に分かんないの?」

「はい……」

部長は社長に背中を見せながら、更に悠真に伝える。

「これは取引先のお嬢さんとの婚約ですよ」

「ええっ⁉」

もしかして、政略結婚⁉

私は愕然とした。

よくよく考えてみれば、御曹司たるもの。

結婚相手は自由に決められないのかもしれない。

「そういうことだ。悠真」

社長は悠真の肩をポンと叩く。

「いや、その……急にそんな話……」

「結婚の話とは、そういうものだ」

悠真は私をチラッと見る。

なに?私にどうしろと言うの?

「はい!」

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