三角屋根の下で君と
そんな素敵な2人が恋をしている‥‥
その相手の人達はきっともっと素敵な人達
なんだろうな‥‥
私にもそんな恋が出来るだろうか‥‥
そんな思いを胸に歩く胡桃を見守る泱の視線に本人は到底気付くことはなかった
けれど、凛は胸が少しだけ苦しくなった
「3人とも同じクラスなんて、そんな
奇跡ってあるんだね。」
中等部からそのままエスカレーター式に
繰り上がる高等部には、見知ったメンバーがあちらこちらに居て、みんな制服が違うくらいで教室内はいつも通りの賑わいを見せていた。
『良かった‥‥私は人見知りだから、
2人が一緒で心強いよ。』
『凛、困ったときはすぐに俺か胡桃を
呼べばいいからな。』
『うん‥ありがとう‥泱がいると心強いよ。』
泱にとって凛は、いつまで経っても昔の自分に重なってしまい、心配で放って置けない存在でもある
胡桃はその事を言わなくても薄々感じていたし、泱の優しさは誰よりも分かっていたつもりだった
『今日渡した用紙に入部希望の部活を
書いて明後日までに提出しなさい。』
『起立ー‥‥‥礼』
入学式とホームルームを終えると、胡桃はその用紙の部活動候補の欄を見て、みんなが帰る中1人悩んでいた。
‥‥バレーボールしかやって来なかったから他がよく分からないや。でもどうせやるなら男女混合がいいなぁ‥。
『胡桃ちゃん、帰らないの?』
「あ‥‥うん、部活迷っててさ。」
『そっか‥。私、今日親が迎えに来てるから先に帰るね。泱もまた明日。』
手を振り去る凛を2人で見送ると、私の席の前の椅子に泱が腰掛けたので手を伸ばして泱の髪の毛を指にクルリと巻き付ける
『‥なんだよ。』
「んー‥‥私も髪の毛染めよっかな。」