三角屋根の下で君と
日に透けるブロンドの髪は本当に綺麗で、子供の頃とは違って大人びた容姿を更に引き立てているし髪だって柔らかくて気持ちいい

『成田くーん、バイバーイ!』

初日から多くの女子に囲まれ人気者の泱に向かって手を振る可愛い女子達に笑顔で手を振る泱に呆れた胡桃は、そのまま机に突っ伏した

「いいなぁ‥‥」

生徒が次々と帰る中、窓から吹き込んだ桜の花びらが胡桃の髪に落ち、泱はそれに触れると胡桃の短くなった髪を掬った

『染めるなよ‥黒くて綺麗じゃん‥。』

「それはどうもありがとう‥‥」

泱の柔らかい髪の毛と違って直毛の私の黒髪を掬っては撫でるの繰り返しに、胡桃は心地良くて思わず欠伸をする

『部活‥どうすんの?』

胡桃は突っ伏しながらも、部活動リストに目を向けると、特にやりたい物がバレーボール以外見つからず溜め息を吐く

中等部の時よりも高校は練習量も多そうだし、やっぱり高校ではカッコよさや逞しさは出したくなかった

「モテたい‥‥」

『またそれかよ‥。彼氏が出来たらしたいことあんの?』

リストを泱の手に抜き取られると、私と同じように泱も机に突っ伏し、向かい合うようにして一つの机で見つめ合う

ああ‥‥なんで泱はこんなに綺麗な顔をしてるんだろう‥‥

初めて会った時も綺麗って思ったけど、非の打ち所がない顔立ちは最早完成された彫刻のようだ

「近いんだけど‥‥」

『うん‥‥‥嫌?』

「泱にされて嫌なことなんてないよ。でもこんなとこ君の好きな子に見られたら勘違いされるんじゃない?」

胡桃は今朝泱が話していた好きな子の事をふいに思い出し、身を起こそうとすると、泱の顔が近づき鼻の頭を泱の唇が掠めた
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