三角屋根の下で君と
2人が小学3年生になる頃には、朝が弱い泱を起こしに行く役目はすっかり胡桃になり、泱の母親である瑤子(ようこ)は夜勤が続く時はとても助かっていた

眠そうな泱を起こして胡桃の母が作ってくれたおにぎりを無理矢理食べさせ準備を手伝うと2人で急いで駆けて小学校まで走った

『胡桃ちゃんと泱くんって本当に仲が良いよね。』

「うん!だって幼馴染みだから。」

『幼馴染みでも羨ましいよ!泱くんカッコいいんだもん!』

泱は成長するにつれ胡桃と同じくらいだった身長はすぐに抜かされた。元々恵まれた顔立ちはどんどん磨かれ、クラスでは女子から近寄りがたい人気者になっている

その為、仲が良い胡桃はいつも羨ましがられる存在だった

小さい頃は、私の後ろに隠れていたような泱も、今では空手も胡桃の段を抜き、常に側に居なくてもまわりに友達だって沢山出来ていた


確かに泱は綺麗な顔立ちをしているから
何処に行っても目立つ

それに比べて胡桃は平凡な顔立ちに付け加え、男勝りなところもあり男と大して変わらない気もする

もう‥家族みたいなもんだからな‥‥

泱とはずっとこのまま仲良く楽しくいけたらそれでじゅうぶんだと胡桃はいつもそう思っていた。

『胡桃、先にブルーに行ってて!母さんが確かおやつ焼くって言ってたから後で持ってくよ。』

「やった!じゃあまた後でね。」

ブルーという名前は泱と名付け、先にその三角屋根の家に入ると、泱が来るまで寝そべって漫画を読んで待つ事にした。

小さい頃は走り回っても2人が小さかったから広く感じたこの部屋も、机やゲーム機、本棚、ソファなどがどんどん増えて思ったより狭く
感じられるようになった

団地は2DKと広くはなく、今ここにある物を置くスペースはないため、2人にとっては本当にありがたい子供部屋になっていて、多くの時間をここで過ごすため団地の方が静かだった。
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