三角屋根の下で君と
一方、合宿を終えて徒歩で団地まで帰宅する胡桃と凛は、いつものように話をしながら歩いていた

ただ、胡桃は気付いていた‥‥

凛の目が少しだけ赤く腫れていることを‥‥

その事に自分から触れるわけにはいかず、いつも通りの凛に答えることしか出来なかったが、ブルーの前に到着すると、凛が足を止めて振り返った。

『胡桃ちゃん‥‥私、頑張って泱に気持ち伝えたけどね‥幼馴染みとしか見れないって‥
ッ‥‥でも私のことは大事だって言ってくれた。』

ドクン

泣くのをずっと我慢して花火の時間を耐えていた凛を思うと胡桃も胸が苦しくなり、目の前の自分よりも小さな彼女を抱き締めた

『分かってた‥泱に好きな人がいること‥ッ
‥ヒック‥でもそれでも伝えずに後悔したくなかった‥‥』

凛‥‥

幼馴染みという立場はいいようで‥難しい‥‥

泱が私に向ける態度と凛に向ける態度は違うし、凛に何かあると泱はいつも凛を守ってた

だから、余計にツラいはず‥‥

いっそ、自分が全く知らない人に凛が告白してくれたら沢山相談にも乗りたかったし、今だって頑張ったねって慰めたい

でも、その相手が泱なだけに、胡桃はやっぱりなんて声をかけるのがベストなのか分からず、泣きじゃくる凛の背中をさすることしか出来なかった

夜になり合宿で疲れてるはずなのに結局寝付けず、胡桃は夜中にベランダに出るとさっきまで見えにくかった星が夜空に見えて物思いにふける


『眠れないのか?』

「ビックリした‥‥そっちこそ‥そこで何してんの?」

家が隣同士なのに、よく考えたらここで泱と鉢合わせることってなかったな‥‥

隣と1メートル程しか離れていないベランダの手すりに体を預けていた泱の方へ向かうと、身を乗り出して手を伸ばし、その柔らかい髪を撫でてやった
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