醜い私が美貌の聖女になったら、危険な恋をして国が滅びた。
 信じないと決めたはずなのに、期待しないと誓ったはずなのに。
 エリシアはセドリックとは通じ合えるような期待をしてしまっている。

「なあ、エリシア」
 ある夜、星がひどく近く見えた時。

 セドリックが珍しく、彼女の名を呼んだ。
 聖女としてではなく、ただの人として。

「お前は、俺をどう思ってる?」
 セドリックの問いは唐突だった。
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