醜い私が美貌の聖女になったら、危険な恋をして国が滅びた。
 ユーイン国王はブレイクが渡した報告書をまじまじと見る。

「薬の効果については既に実証実験済みです」
 ブレイクがユーイン国王に例の黄緑色の薬を出しながら耳打ちするのが聞こえ、エリシアは思わず笑いそうになる。

 既にレイディン帝国で対策が打たれている病気だ。
 それを原因不明と大騒ぎして、僻地だからと誰もレジル地方に赴かなかっただけの話。

「流石はブレイクだな。これ程まで有能な人材を抱えながら、要職に取り立てないレイディン帝国は本当に愚かだ」
「恐れ多いです」

 ユーイン国王は地理的に遠いから、レイディン帝国の侵略を逃れていると信じていた。

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