醜い私が美貌の聖女になったら、危険な恋をして国が滅びた。
「存在してはならないものです。聖女様の力で魔獣は消え去り、この世界は正しい姿に戻りました」
エリシアの中で、何かが静かに折れた。
魔獣は、彼女を必要としなかった。
利用もせず、ただ共に生きてくれた。
けれど、人は違う。
「エリシア」
パトリスが近づいてくる。
「君がいてくれて良かった。王国にとって、これ以上ない救いだ。王国は長期に渡り魔獣の脅威に晒されて来たからね」
救いという言葉に、心は動かない。
(人が私を必要とする時は⋯⋯利用する時だけ)
理解した瞬間、胸に広がったのは怒りではなかった。
深い虚しさと、静かな諦観。
エリシアの中で、何かが静かに折れた。
魔獣は、彼女を必要としなかった。
利用もせず、ただ共に生きてくれた。
けれど、人は違う。
「エリシア」
パトリスが近づいてくる。
「君がいてくれて良かった。王国にとって、これ以上ない救いだ。王国は長期に渡り魔獣の脅威に晒されて来たからね」
救いという言葉に、心は動かない。
(人が私を必要とする時は⋯⋯利用する時だけ)
理解した瞬間、胸に広がったのは怒りではなかった。
深い虚しさと、静かな諦観。