醜い私が美貌の聖女になったら、危険な恋をして国が滅びた。
 パトリスとエリシアの婚約、リオネルとアイリスの婚約が成立して三年後。
 とんでもない事件が起きる。

 ――エリシアが、消えた。

「パトリス王太子殿下。エリシア嬢の行き先に、心当たりはありませんか?」
 謁見を申し出たリオネルは、あまりに落ち着いた王太子の態度に苛立ちを覚えた。
 婚約者が消えたというのに、焦りも怒りもない。

「エリシアは王族になる重圧に耐えきれず、家出したんだろう。エリシアとの婚約は解消する。代わりに、そなたの妹ラリサと婚約しよう」
< 163 / 234 >

この作品をシェア

pagetop