醜い私が美貌の聖女になったら、危険な恋をして国が滅びた。
「私への、当てつけだったのですか」
「当てつけ? 自惚れるなよ、リオネル。僕は王族。お前は臣下だ。どれだけ優秀だと持て囃されても所詮、お前は駒に過ぎない」
 パトリスは冷たく笑った。

 その瞬間、リオネルの中で感じた事のない怒りが生まれた。
 愛は奪われ、尊厳は踏みにじられる。

 やがて彼は知ることになる。

 ――人は、利用される前に、利用する側に立たねばならないのだと。

 そして、リオネルはエリシアの行方を探すうちに恐ろしい真実を知る事になる。
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