醜い私が美貌の聖女になったら、危険な恋をして国が滅びた。
 ラリサから本を受け取るルナの手は震えていた。

 でも、禁じられた黒魔術を使う恐怖より、大好きな兄を奪われる恐怖が勝った。
 ルナはあまりに幼かった。

 呪いは、あっという間にエリシアを蝕んだ。
 ルナはエリシアを排除し、兄の愛を取り戻した。

 ルナとラリサがヒソヒソとこの事実を話しているのをリオネルが聞いたのは、エリシアが消えて一年が経った頃。

 リオネルは直ぐにユーイン国王に恐ろしい事実を伝えたが、他言無用と切り捨てられた。
 それでも、リオネルは事実を公表しようと動いた。

 証拠を確保しようと出向いた王城地下の廃礼拝室。
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