醜い私が美貌の聖女になったら、危険な恋をして国が滅びた。
「司法取引でラリサ・モンドが洗いざらい話せば身分剥奪、国外追放くらいの罪には減刑できるでしょう」
「分かった。それで良い」
「それで良い? 積年の思いを伝えるような熱烈な告白をしながら、結局エリシア様より不遜な妹を優先するんですね」

 一瞬、リオネルはブレイクの物言いに違和感を感じた。
 オーケーストラの演奏の中、自分がした愛の告白がブレイクに聞こえている訳はない。

 しかし、今はその違和感と向き合っている時間はない。
 リオネルは決断を迫られ、自分の本心に従った。

「いや、私はもう家族より国よりエリシア様を優先する」

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