醜い私が美貌の聖女になったら、危険な恋をして国が滅びた。
 リオネルの発言と共に、ラリサ・モンドが召喚される。

「私、ラリサ・モンドは真実のみを発言すると誓います。十年前、私はルナ・ノイダン王女に黒魔術の存在を教え、王女はエリシア様が聖女と知りながら黒魔術を使いました」
 法廷がざわめき出す。

 エリシアは思わず吐き気がして口元を抑えた。

 ラリサは自分に懐いてくれていて、友好な関係が作れていたはずだ。

 自分の信じていたものが足元から崩れ去っていく。
(ラリサ⋯⋯私、貴女に何かした?)

 エリシアの無言の問いかけに、最初に口を開いたのは彼女のすぐ傍に控えていたリオネルだった。

 静まり返った法廷に、彼の声が落ちる。

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