醜い私が美貌の聖女になったら、危険な恋をして国が滅びた。
 頭の中で思考が高速で巡る。王女の皮膚の異常は単なる病気では説明できない。
 その異様な力の存在を、身体の奥底で感じ取ってしまった自分が恐ろしい。

 薄暗い神殿の壁に反射するろうそくの揺らめく光が、王女の歪んだ顔をさらに強調する。
 まるで、影の中から何かがこちらを見つめているかのように、視界の片隅で王女の存在感が迫った。
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