醜い私が美貌の聖女になったら、危険な恋をして国が滅びた。

4.交渉

「どうして? あれほど念願だったでしょう。リオネル・モンドの妻になることを」

ーーリオネル・モンド。

エリシアと同い年で、金髪にアメジストの瞳を持つ、非の打ちどころのない貴公子。
貴族派の首長であるモンド公爵の一人息子として、常に王城に出入りし王侯貴族の注目を集める存在だった。

「本当に淡白な方だったんです」
アイリスは肩をすくめる。

「初夜さえ抱いて頂けずに寂しくて、つい」
「それでも、浮気はだめよ」
エリシアは静かに、しかしはっきりと言った。

「そうですよね。エリシア様にそう言われると、やっぱり私が悪いのかも」
それでもアイリスはすぐに声を張り上げる。
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