あと30日で、他人に戻るふたり
私が横になったままでいると、突然視界が暗くなった。

「なんか買ってきたけど、食べる?」

不意に顔を覗き込まれ、唐突に心臓が跳ねる。
……近い。

悟られまいと平静を装って起き上がった。

「え?買ってきてくれたんですか?」

「うん。たまたまだけど、適当に買ってきたから」


そう言いながら、彼が袋をテーブルに置く。

中身はコンビニの弁当が二つと、サラダがひとつ。
そして、お茶や炭酸水が三本。菓子パンも出てきた。

「パン以外、どれ食べてもいいよ」


────パンは絶対、補食で食べるつもりだ。

ほんの少し、笑ってしまう。


焼肉弁当と、唐揚げ弁当と、シーザーサラダ。

「……バランス、難しくないですか?」

「そう?多かったら残してよ。俺食べるから」


普通に言うけれど、そのセリフ、けっこうずるいと思う。


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