あと30日で、他人に戻るふたり
午後からは、小金井案件の最終確認も兼ねた打ち合わせが入っていた。
会議室には営業と開発、それから私を含めた関連部署の数名。
壁際のモニターには共有資料が映され、各自がノートパソコンを開きながら席についていく。
私は会議資料を開きながら、なんとなく周囲を見回した。
営業側では八代さんが中心になって話している。
その隣では齋藤さんがスケジュール表を確認していて、浅井さんは「絶対これって今日長引くやつじゃないですか?」なんて一応小声だけど、それなりに聞こえるように話している。
開発側の竹中さんは、いつも通り静かにパソコンを開いていた。
こういう空気、私は嫌いじゃなかった。
それぞれ立場は違っても、同じ案件に向かって動いている感じがするから。
「じゃあ、始めますか」
八代さんの一言で、会議室の空気がしっかりと仕事モードへ切り替わる。
話し始めた瞬間から、やっぱり彼はすごいなと思う。
全部、持っていく。
言葉が止まらない。
相手が聞き返す前に次の説明へ進んで、自然と全体を引っ張っていく。
少し前までの私は、そういう八代さんの姿に純粋に憧れていた気がする。
“仕事ができる人”。
たぶん、ずっとそう思っていた。
会議室には営業と開発、それから私を含めた関連部署の数名。
壁際のモニターには共有資料が映され、各自がノートパソコンを開きながら席についていく。
私は会議資料を開きながら、なんとなく周囲を見回した。
営業側では八代さんが中心になって話している。
その隣では齋藤さんがスケジュール表を確認していて、浅井さんは「絶対これって今日長引くやつじゃないですか?」なんて一応小声だけど、それなりに聞こえるように話している。
開発側の竹中さんは、いつも通り静かにパソコンを開いていた。
こういう空気、私は嫌いじゃなかった。
それぞれ立場は違っても、同じ案件に向かって動いている感じがするから。
「じゃあ、始めますか」
八代さんの一言で、会議室の空気がしっかりと仕事モードへ切り替わる。
話し始めた瞬間から、やっぱり彼はすごいなと思う。
全部、持っていく。
言葉が止まらない。
相手が聞き返す前に次の説明へ進んで、自然と全体を引っ張っていく。
少し前までの私は、そういう八代さんの姿に純粋に憧れていた気がする。
“仕事ができる人”。
たぶん、ずっとそう思っていた。