あと30日で、他人に戻るふたり
ベッドも無事に決まって、立川駅のファミレスで夕飯を済ませた私たちはマンションへ帰った。
いつもは駅からひとりで歩いている道を、彼と歩くのは新鮮だ。
「もうすぐこの近くの案件、終わるんだよね」
歩きながら大地さんがそんなことを言い出したので、私はふと彼が最初の頃に言っていたことを思い出す。
あのマンションを選んだ理由。
『今やってる仕事の案件がここから近いのが一番の理由。それと、会社も歩いて五分』
その仕事が、間もなく終わるということは。
「だから次に抱える案件によっては、帰りが今よりも遅くなったり、もっと不規則になると思う」
「それは仕事だから…、仕方ないです」
「でもなるべく、」
彼はいったん言葉を切って、なにか探すみたいにどこかを見上げる。
「なるべくは、美月のいる部屋に帰ろうと思ってる。会社とかには泊まらないようにしようかなって」
思ってもみなかった言葉に、一瞬黙りかける。
でも早く返さないと重くなりそうで、急いでよく考えもせずに口走った。
いつもは駅からひとりで歩いている道を、彼と歩くのは新鮮だ。
「もうすぐこの近くの案件、終わるんだよね」
歩きながら大地さんがそんなことを言い出したので、私はふと彼が最初の頃に言っていたことを思い出す。
あのマンションを選んだ理由。
『今やってる仕事の案件がここから近いのが一番の理由。それと、会社も歩いて五分』
その仕事が、間もなく終わるということは。
「だから次に抱える案件によっては、帰りが今よりも遅くなったり、もっと不規則になると思う」
「それは仕事だから…、仕方ないです」
「でもなるべく、」
彼はいったん言葉を切って、なにか探すみたいにどこかを見上げる。
「なるべくは、美月のいる部屋に帰ろうと思ってる。会社とかには泊まらないようにしようかなって」
思ってもみなかった言葉に、一瞬黙りかける。
でも早く返さないと重くなりそうで、急いでよく考えもせずに口走った。