彼と彼女の、最大の不具合
「(かっ……かあっこいい~~~!!!!)」
やっぱりかっこいい。いつ見ても、ずるいくらいにかっこいい。涙が出てる状況なのに、別の意味で頭が真っ白になる。
「……何その顔」
右京くんが少しだけ目を細めた。その顔もかっこいいんだから、もう勘弁してほしい。もうだめだ。何があろうと、私は右京くんが好きなんだ。諦められるわけがなかった。最初から。
ふーっと大きく息を吐いて、涙を止めて、まっすぐに右京くんを見つめる。
「……かっこいい!世界一かっこいい!」
大声で叫ぶ私に、右京くんが一瞬だけ固まる。
「顔も、スタイルも!頭のてっぺんから爪先まで全部!内面まですべてがパーフェクト!私の王子様!」
一気に言い切って、息が切れるくらいなのに止まらない。
「ほんとはいつも思ってたの!かっこいいな~って!この人に抱きしめられたら幸せだろうな~って!私がこんなこと思ってるって伝えたら、どんな反応するかな~ってずっと考えてたのに!全然言えなくて!」
右京くんの顔が、目に見えて赤くなっていくのが分かって、それがまた変に嬉しくて笑ってしまう。
「かっこいいけど、かわいい!愛おしい!全部!全部!ぜんぶ~~!!!!私が!私が右京くんの彼女になりたいの!!」
言っちゃった。全部、終わっちゃった。私の初恋。
顔を手で覆うと、涙が勝手に溢れてくる。
好きだった。誰よりも、私が一番右京くんのことを好きだった。私の一方通行だったけど、それでもちゃんと好きだった。
「……まさか、自分だけだと思ってないよな?」
低い声がすぐ近くで落ちてきて、一瞬呼吸が止まる。
「…っ、え?」
手をどけるより先に、視線だけが上がる。