遼くんは泣き顔がお好き。
田道くん、相原くん、宮尾くん、江波さん。
すっかり固定メンバーとなった顔ぶれで廊下を歩く。
一学期が始まった時にはまさかこのメンバーと一緒にいることになるなんて、想像すらできなかった。
「れーいちゃん、かえろー。
どっか寄ってこーよ」
…あと、遼くんも。
すっかり”いつメン”と化してしまったこの綺麗な男の子は、ちゃっかりあたしの左横に並んだ。
「美澄くんも一緒にいこーぜ、海だよ海!!
なんてったって明日から、なーつーやーすーみぃーー!!」
天に拳を突き上げて叫んだ田道くんのセリフに被せるように、職員室から複数の先生の声で「やかましい!!」というセリフが飛んできた。
「海行くんすか?いいっすねえ」
「だろー??波打ち際ではしゃごうぜ☆
俺と追いかけっこするのはこの中の誰かな〜〜ぁ?」
「もうお前のテンションの高さが怖すぎるんだけど」
はしゃぐ田道くんが前を歩き、その後ろに疲れたような顔でとぼとぼと歩く相原くんと宮尾くん、それから伊波さん。
この人たちのおかげであたしの1学期は乗り越えられたと言っても過言ではない。
みんな、ありがとう…。
「れいちゃん?何手合わせてんの」
「みんなにね、お礼をしてんの…あたしをぼっち脱却させてくれてありがとうって」
「俺にもありがとうって思ってる?
れいちゃんのこと、1人にしなかったでしょ?」
「……遼くんにも、感謝してるよ」
学年が違うにも関わらず、休憩時間になるたびに教室に顔を出してくれた。
毎日非常階段まで来てくれて、一緒にお弁当を食べてくれた。
帰り道もいろんな話をしながら帰った。
ミカちゃんたちとは一緒にいられなくなったけど、
遼くんたちのおかげで毎日楽しく過ごせてる。
本当に感謝しなきゃいけないと思う。