遼くんは泣き顔がお好き。
だけどあたしが感じたこの違和感は、
悲しいことに的中してしまったらしく。
その日の放課後、用事があるからとさきに帰って行ったユアちゃんの姿が見えなくなるなりミカちゃんに手招きされた。
「ねー、今日の結愛の話どう思った?」
「今日の話…?ごめん、なんか話してたっけ?」
ミカちゃんがなんの話のことを言っているのかわからず首を傾げる。
反応の鈍いあたしに少しイラついたような顔をしたミカちゃんに、香里奈が言った。
「あー、美澄くんと話したってやつ?
正直はぁ?ってなったけどね」
「だよね?ミカもびっくりしたんだけどー
昨日かっこいい子見つけたって話して、すぐ会いに行って喋るとかちょっとムカつかない?
しかもミカたちになんの断りもなくだよ、抜け駆けじゃん」
「確かに、でもまぁ結愛ってそういうとこあるよね。
去年もあったじゃん、香里奈がタイプって言ってた男子とウチらが知らぬ間に出かけてたりとかさぁ」
「キモくない?あぁいうのミカ本当無理なんだけど。」
あれれれ?
なんか空気が悪くなってきたような。
長いストレートヘアをかきあげて、フッと鼻で笑って見せたミカちゃん。
目が笑ってなくて怖いんだけど。
「ねー、玲維はどう思う?」
「どう思うって…」
「普通話しかけにいくならウチら誘うっしょ、
ねぇそう思わない?」
やばい、心底どうでもいいとしか思えない。
そもそも結愛ちゃんはそんなに悪いことをしてるとは思えないんだけど。