私が一緒に暮らすのは、人気ゲーマーでした
学校の近くになると、だんだん生徒たちの数も増えてきた。生徒たちは見慣れないイケメンに戸惑っているみたいでザワザワとしている。


それでわたしも見られてるんだよね。
あの子なんでイケメンと歩いてんのよ、みたいな視線がグササっとわたしにささる。


「ねぇ、あのイケメン誰?」
「見慣れない人だし転校生とかじゃない」
「それだったら神すぎるんだけど!」
「たしかにね、ていうか日直だよ」
「やば!早く学校に入らなきゃ」


そう二人でコソコソと話しているのはクラスメイトの
湊さんと小豆沢さん。わたしは1回も話したことがない、彼女たちは俗に言う陽キャってやつでクラスでは中心的人物だ。


……そろそろ穂高くんの袖掴むのやめよっと。


この人が心配だから掴んでたけど、これがきっかけで色んな人から「もしかして穂高くんと付き合ってる?!」なんて聞かれたら面倒極まりないし。




─────


「実はこのクラスに転校生が来ることになりました。
じゃじゃーん穂高くんです!」


今は担任の橘先生が穂高くんのことを紹介している。


みんなはこの時期に来る転校生に興味津々。


学校についた時点であんなに騒がれてたんだもん、そりゃ騒がれないわけないよね。


当の本人は新鮮、という顔で教室を見ていた。


……体が弱くて学校行ってなかったとか?
なんにせよ教室を珍しそうに見る人なんて穂高くんぐらいだよ。


「じゃあ席は川瀬さんの隣で」
「……へ?」
 

あれ?とわたしは首をかしげる。
たしかにないはずの隣の席があったけどさ……。


「川瀬さん、隣の席だから穂高さんのことをよろしくね」
「えっ、あ……はい!」


よろしくもなにも、すでに同居してるなんて言えるわけなく……。わたしはぐぎぎぎっと笑顔を作った。


穂高くんは、わたしの隣の席を見つけるとにこっと花が咲いたような笑顔で席に向かってくる。


やめて?!そんなことしたらクラスメイトに怪しまれちゃうよ。……現にクラスメイトの視線は穂高くんではなく私に向かれていた。


「え、川瀬さんの隣なのズルくない?」「あの子より私達方がいいのに」みたいなコソコソ話も聞こえてくる。

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