クールな機長は契約恋人の副操縦士を離さない
「えっ、同棲しているの?」
同棲という言葉にカアッと頬が熱くなるが、世間的には恋人設定になっているので、頷いた。すると、勢いよくなぎさが木製のカウンターを叩く。
「うわー、おめでとう! 高月キャプテンと順調じゃん。そう言えば、瑞希、最近、すごく綺麗になったよね。高月キャプテンといっぱいイチャイチャしているんでしょ」
肘でつんつんと小突かれて、ますます照れくさくなる。
「……イチャイチャって、そんなには……」
今朝も同じベッドで寝ていたことを思い出し、声が小さくなる。
初日に添い寝をしてもらってから、私を気遣って隼人さんが毎晩同じベッドで寝てくれていた。おかげで安心して朝までぐっすりと眠れるが、隼人さんがステイの時はきっと寂しいだろうなと思う。
「瑞希、顔が真っ赤だよ。昨夜もベッドで激しかったのかな?」
からかうようになぎさが言ってくる。
「……ノーコメント」
そう言って、この話題から逃げようとするが、なぎさは容赦なく、隼人さんの話を振ってくる。
「もう、瑞希、高月キャプテンの事、知らないとか言っちゃって、私にまで隠すことなかったじゃん」
後半は隼人さんとの交際を黙っていたことに対する愚痴になっていた。
隼人さんとは去年の四月から付き合っていることになっているから、なぎさが怒るのも無理はないが、本当のことが言えないのが少々心苦しい。
「……来月の創立記念パーティーは高月キャプテンと行くんでしょ?」
スカイクレスト航空50周年のパーティーが控えていて、今回は私も出席することになっていた。
「うん」
スターリングや白鳥副社長も出席すると聞いているから、あまり気乗りはしなかった。
「ドレスはある?」
スーツでいくつもりだったから、ドレスと言われて首を傾げる。
「パンツスーツじゃダメなの?」
「スーツでいいのは男性だけよ。女性はカクテルドレスがいいって、総務の子が言っていたよ」
ロスでスターリングのパーティーに連れて行かれた時に赤いドレスを隼人さんが買ってくれたが、あのドレスを日本で、しかも会社のパーティーで着る勇気はない。
「じゃあ、結婚式で着た黒のワンピースにしようかな」
「そうしなよ。パンツスーツよりは浮かないと思う。あ、でも、高月キャプテンと一緒なら、服装相談した方がいいんじゃない?」
もっともな事を言われるが、隼人さんに相談すると、高級ブランド品のドレスを問答無用で買われる気がして、何だか申し訳なかった。
「相談する程のことじゃないよ。私は黒ワンピースでいいよ」
創立記念パーティーを仕事のように捉えていたから、ドレスアップもそんなにするつもりはなかった。しかし、隼人さんは違っていたようだった。
同棲という言葉にカアッと頬が熱くなるが、世間的には恋人設定になっているので、頷いた。すると、勢いよくなぎさが木製のカウンターを叩く。
「うわー、おめでとう! 高月キャプテンと順調じゃん。そう言えば、瑞希、最近、すごく綺麗になったよね。高月キャプテンといっぱいイチャイチャしているんでしょ」
肘でつんつんと小突かれて、ますます照れくさくなる。
「……イチャイチャって、そんなには……」
今朝も同じベッドで寝ていたことを思い出し、声が小さくなる。
初日に添い寝をしてもらってから、私を気遣って隼人さんが毎晩同じベッドで寝てくれていた。おかげで安心して朝までぐっすりと眠れるが、隼人さんがステイの時はきっと寂しいだろうなと思う。
「瑞希、顔が真っ赤だよ。昨夜もベッドで激しかったのかな?」
からかうようになぎさが言ってくる。
「……ノーコメント」
そう言って、この話題から逃げようとするが、なぎさは容赦なく、隼人さんの話を振ってくる。
「もう、瑞希、高月キャプテンの事、知らないとか言っちゃって、私にまで隠すことなかったじゃん」
後半は隼人さんとの交際を黙っていたことに対する愚痴になっていた。
隼人さんとは去年の四月から付き合っていることになっているから、なぎさが怒るのも無理はないが、本当のことが言えないのが少々心苦しい。
「……来月の創立記念パーティーは高月キャプテンと行くんでしょ?」
スカイクレスト航空50周年のパーティーが控えていて、今回は私も出席することになっていた。
「うん」
スターリングや白鳥副社長も出席すると聞いているから、あまり気乗りはしなかった。
「ドレスはある?」
スーツでいくつもりだったから、ドレスと言われて首を傾げる。
「パンツスーツじゃダメなの?」
「スーツでいいのは男性だけよ。女性はカクテルドレスがいいって、総務の子が言っていたよ」
ロスでスターリングのパーティーに連れて行かれた時に赤いドレスを隼人さんが買ってくれたが、あのドレスを日本で、しかも会社のパーティーで着る勇気はない。
「じゃあ、結婚式で着た黒のワンピースにしようかな」
「そうしなよ。パンツスーツよりは浮かないと思う。あ、でも、高月キャプテンと一緒なら、服装相談した方がいいんじゃない?」
もっともな事を言われるが、隼人さんに相談すると、高級ブランド品のドレスを問答無用で買われる気がして、何だか申し訳なかった。
「相談する程のことじゃないよ。私は黒ワンピースでいいよ」
創立記念パーティーを仕事のように捉えていたから、ドレスアップもそんなにするつもりはなかった。しかし、隼人さんは違っていたようだった。