クールな機長は契約恋人の副操縦士を離さない
父に会ってから、隼人さんの契約恋人を続けることに迷いが出た。もう執行猶予の期間は満了してても、父は罪を犯した。もし会社に知られれば、私だけではなく、隼人さんにも迷惑がかかるかもしれない。
「実は父と会ったんです」
父が横領の罪を背負い、家を出て行った経緯を話した。隼人さんは私の話にじっと耳を傾けていた。
「……そうか。お父さんは家族を守る為に出て行ったんだな」
「上司の命令とは言え、父は罪を犯しました。もう執行猶予の期間は終わっていますが、罪を犯した事実は消えません。そんな父を持つ私は契約恋人に相応しくないと思うんです。もし父のことが会社に知られたら、隼人さんにご迷惑をおかけすると思うんです。だから」
「関係ない。俺は瑞希との契約を取り消すつもりはない」
私の言葉を遮るようにハッキリと隼人さんが口にした。その瞬間、嬉しさが込み上げてくる。
「……いいんですか?」
「当たり前だ。俺は瑞希を手放さない。それにお父さんのことで瑞希は負い目を感じる必要も全くない。もう執行猶予の期間は満了して、お父さんは罪を償っているんだから」
力強い言葉が胸に響いて、瞼の奥が熱くなる。
「隼人さん、ありがとう」
「俺は当たり前のことを言っただけだ」
「隼人さんには本当に感謝でいっぱいです。隼人さんが父に声をかけてくれたから、私、父のことを恨まずに済みました」
「それで俺にお礼が言いたくて、あの日、泣きながら探していたのか?」
「……まあ、そんな所です」
隼人さんがほっとしたように息をついた。
「悪いことじゃなくて良かった」
「もしかしてずっと心配してくれていたんですか」
「……瑞希が泣いていたと聞いたからな」
胸の奥がぎゅっと締め付けられる。私のことをそこまで心配しているとは思わなかった。
もしかして隼人さんが強引に休みをとってパリまで来てくれたのは私が泣いていたと聞いたからなんじゃ……。そう思ったら申し訳なさと、ありがたさでいっぱいになった。
「……隼人さん、パリに来てくれてありがとう」
「なんだよ。今さら」
「改めてお礼が言いたくなったんです。あっ、エッフェル塔がもうあんなに近くに。大きいですね」
照れくさくて話題を変えた。
「そうだな。上空から見るのとはまた違った迫力があるな」
隼人さんも穏やかな表情で景色に視線を向けた。
「実は父と会ったんです」
父が横領の罪を背負い、家を出て行った経緯を話した。隼人さんは私の話にじっと耳を傾けていた。
「……そうか。お父さんは家族を守る為に出て行ったんだな」
「上司の命令とは言え、父は罪を犯しました。もう執行猶予の期間は終わっていますが、罪を犯した事実は消えません。そんな父を持つ私は契約恋人に相応しくないと思うんです。もし父のことが会社に知られたら、隼人さんにご迷惑をおかけすると思うんです。だから」
「関係ない。俺は瑞希との契約を取り消すつもりはない」
私の言葉を遮るようにハッキリと隼人さんが口にした。その瞬間、嬉しさが込み上げてくる。
「……いいんですか?」
「当たり前だ。俺は瑞希を手放さない。それにお父さんのことで瑞希は負い目を感じる必要も全くない。もう執行猶予の期間は満了して、お父さんは罪を償っているんだから」
力強い言葉が胸に響いて、瞼の奥が熱くなる。
「隼人さん、ありがとう」
「俺は当たり前のことを言っただけだ」
「隼人さんには本当に感謝でいっぱいです。隼人さんが父に声をかけてくれたから、私、父のことを恨まずに済みました」
「それで俺にお礼が言いたくて、あの日、泣きながら探していたのか?」
「……まあ、そんな所です」
隼人さんがほっとしたように息をついた。
「悪いことじゃなくて良かった」
「もしかしてずっと心配してくれていたんですか」
「……瑞希が泣いていたと聞いたからな」
胸の奥がぎゅっと締め付けられる。私のことをそこまで心配しているとは思わなかった。
もしかして隼人さんが強引に休みをとってパリまで来てくれたのは私が泣いていたと聞いたからなんじゃ……。そう思ったら申し訳なさと、ありがたさでいっぱいになった。
「……隼人さん、パリに来てくれてありがとう」
「なんだよ。今さら」
「改めてお礼が言いたくなったんです。あっ、エッフェル塔がもうあんなに近くに。大きいですね」
照れくさくて話題を変えた。
「そうだな。上空から見るのとはまた違った迫力があるな」
隼人さんも穏やかな表情で景色に視線を向けた。