疎まれた王女はドラゴンに愛を語らない・魔法の恋の行方・リズとドラゴン
「いいえ、たぶん、近いうちに修道院で病気にかかり死んだ・・という事になるでしょう。

王にとって、私は厄介者ですから」

ドラゴンは何の感情もなく、平然と答えるリズに首を傾けた。

リズはろうそくの揺れる炎を見つめて、言葉を続けた。

「私が死んだ方が、ナディール王には都合が良いですから」

ドラゴンは顔をしかめて、頬に手をあてた。

「ふーーーん、ずいぶんと冷めていると言うか・・何と言うか・・」

それでは、お前は魔法使いか・・・それとも魔女か?」

リズは手首をさすりながら、ドラゴンの顔を見た。

「いいえ、今の王家には、あの人のような力を持つ者は誰もいません。

みな普通の人間です。

それに、私が魔法使いならば、目くらましの魔法を使い、とっくに逃げています」

その答えを聞いて、ドラゴンはあきれた顔をして同意した。

「確かにその通りだな。捕まるような間抜けな事はしないだろう」

ドラゴンは、空のグラスに琥珀色の液体を注いだ。

「お前は、王女なのに・・いろいろ訳ありなのか」

「そうですね。

政略結婚には年齢が行き過ぎているのと、私のようにデカイ女は、利用価値がないでしょう」
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