疎まれた王女はドラゴンに愛を語らない・魔法の恋の行方・リズとドラゴン
「まぁ、では・・どうなったのですか?」

「私から奥様には、<神殿の庭で倒れていたので、グラゴール様が連れていらした>というお話をしました。

そしてこの場所は、魔法で道が閉じられているので、開くまで何日か滞在していただくと」

アンナは思い出すように、花瓶に手をやった。

「グラゴール様は毎日、毎日ですよ。奥様のために花を贈られて。」

「奥様を、本当に愛していらっしゃいました。

だからこそ、嫌われたくなくて、それは、それは、苦労なさって・・・」

「グラゴール様は、どのようなドラゴンだったのですか?」

「すべてのドラゴンの頂点に立つお力を、お持ちでした。

姿も良いので、エルフにも人気のある方でしたよ。

髪は燃えるような赤毛で、翼もそれは大きい方でした。」

ドラゴンとエルフの恋愛はどうなったのか?

「奥様はそれから、どうされたのですか?」

「奥様は<ご自分が誘拐された>という事を、ご存知だったかどうかは・・わかりませんが。

でも毎日、花を贈られ、自分の望みをかなえようと頑張っているグラゴール様に、情がわくのも当然でしょう?」

「その、それから?・・」

「とうとうですね」

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