疎まれた王女はドラゴンに愛を語らない・魔法の恋の行方・リズとドラゴン
ベッドには、ドラゴンが横向きで寝ていたが・・・痛みに耐えているようだった。

漆黒の髪は乱れ、目を閉じ、強くシーツを握りしめて唇をかんでいた。

「ご主人様、傷を見せてください」

リズはベッド脇にかがんで、顔をのぞき込んだ。

「なんで・・・来た・・?」

ドラゴンの声は弱く、やっと出たものだった。

視線を上向きにリズに向けたが、すぐに目をきつく閉じた。

「うっ・・・」

痛みが、断続的にきているのだろう。

リズは素早く足元に移動すると、シーツや布団が、所々血で汚れている。

「出血がひどいですね。見せてください」

「だめだ・・・」

リズはその答えを完全無視して、足のほうの布団を少しめくりあげた。

いつも治療している足指を、確認したかったのだが、ふくらはぎが傷だらけで、シーツが血に染まっている。

「ああ・・」

よく見ると、シーツの上には透明な皮膚のかけらだろうが、ガラスの破片のように散らばっている。

リズはその破片を指でつまんだ。

それはするどく、いくつも皮膚にも食い込み、出血している。

「欠片を取り除きます。あと血止めをしなくては」

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