疎まれた王女はドラゴンに愛を語らない・魔法の恋の行方・リズとドラゴン
王女のおねだり
<王女のおねだり>
リズの治療の成果が出て、ドラゴンの傷は2~3日で良くなり、いつものように食事をするようになった。
ドラゴンの食事は・・・肉と酒ではなく、ミルクのパンがゆとチーズ、紅茶。
その食事を見て、酒がないことに不満そうな顔をした。
が、リズの<治療のためです>と言いたげな顔を見て、あきらめたのかスプーンを口に運んだ。
「あの、ご主人様・・お願いがあるのですか・・」
リズはドラゴンの食事の皿を片づけながら、ためらいがちに言った。
珍しいな・・と思い、ドラゴンは聞き返した。
「なんだ?」
リズの視線が、窓のカーテンに向けられた。
「あの、古いカーテンでよいので、いただけないでしょうか?」
ドラゴンは首をかしげて
「カーテンって・・いったい何に使うんだ?」
「服を・・作りたいのです。これは夏物なので、これから寒くなるので」
リズは<ダメなら仕方がない>とあきらめた口調だった。